「以前は気にならなかったことが、今は負担に感じる」
「触れ合いたい日もあれば、一人で休みたい日もある」
「相手は変わらず接してくれるのに、応えられない自分が申し訳ない」
心身の変化を感じるとき、体調そのものに加えて、パートナーとの関係に戸惑うこともあるかもしれません。
日本女性医学学会は、2026年10月18日から24日を「メノポーズ週間」として、更年期について理解を深めるための啓発活動を予定しています。日本女性医学学会「2026年度メノポーズ週間」 ↗
この機会に考えたいのは、「以前の自分に戻らなければ」と急ぐ前に、今の自分と、二人の過ごし方に目を向けることです。
「以前は平気だったのに」と戸惑うとき
これまで自然にできていたことが、今は少し難しい。自分でも理由をうまく説明できず、戸惑うことがあると思います。
そんなとき、「前はできたのだから」と、ご自身に同じ振る舞いを求め続けていないでしょうか。
以前の自分を懐かしく思うことも、変わっていくことを寂しく感じることも、そのままでよいのだと思います。すぐに前向きになったり、変化を受け入れたりする必要はありません。
まずは、「今はどう感じているのだろう」と、ご自身に問いかけるところから始めてみませんか。
自分の変化を、愛情の採点に使わない
触れ合いを負担に感じるとき、「相手を大切に思っているなら応じられるはず」と考えてしまう方もいるかもしれません。
パートナーの側も、以前との違いに気づいて、「自分への気持ちが変わったのだろうか」と不安になる場合があるでしょう。
けれど、今、性行為を望んでいるかどうかだけで、相手への思いを測ることはできないと思います。
休みたい気持ちも、一緒に過ごしたい気持ちも、触れられたくない気持ちも、まずはそれぞれの言葉として聞いてみる。その先で、二人にとって何が大切なのかを考えたいと思っています。
触れ合いを望まないからといって、代わりの何かで愛情を証明しなければならないわけでもありません。
原因を決めつけず、今困っていることを伝える
2026年10月13日に公表されたTRULYと朝日新聞Reライフプロジェクトの共同調査では、心身の変化や不調について、身近な人に相談していないという回答も見られました。
この調査は、同年7月27日から8月23日に読者会議メンバーを対象に行われ、30代以上の3,308人が回答したものです。本人の経験や認識を尋ねた調査であり、不調の原因を医学的に判断したものではありません。共同調査の発表 ↗
ご自身の変化についても、「更年期だから」「年齢のせいだから」と、原因を決めてから話す必要はありません。
たとえば、こんな伝え方が考えられます。
「最近、夜になると疲れてしまうので、早めに休みたい」
「自分でもまだ整理できていないけれど、以前と同じようには感じられないことがある」
「今すぐ解決策を考えるより、まず聞いてもらえるとうれしい」
これは調査で紹介された発言ではなく、話し始めるための例です。
聞く側も、「更年期なんじゃない?」と説明をつける前に、「今、どんなことが負担になっている?」と、本人が感じていることを聞けるとよいと思います。
二人の過ごし方を、小さく見直してみる
関係について話すというと、大きな結論を出さなければならないように感じるかもしれません。
でも、最初は日々の過ごし方を一つ見直すだけでも構いません。
疲れやすい時間帯には予定を入れない。家事の分担を相談する。一緒に過ごす時間と、一人で休む時間を確保する。
触れ合いについても、以前の習慣をそのまま続けるのではなく、その日の希望を確かめてみることができます。
「今日はどう過ごしたい?」
「手をつないでも大丈夫?」
一度決めたことも、後から変えてよいのです。昨日心地よかったことが、今日も同じとは限りません。
私は、性行為の回数を以前に戻すことだけを、関係がよくなった目印にはしたくありません。お互いに無理を伝えられるか、休みたいときに休めるか。そうした日常にも目を向けたいと思っています。
医療への相談と、関係についての相談を使い分ける
身体の症状や変化について医学的な判断が必要なときは、医療機関で相談することが大切です。性活プランナーは、原因の診断や治療、薬の処方を行う立場ではありません。
一方で、「相手にどう話せばよいかわからない」「変化した自分に気持ちが追いつかない」「二人の希望が合わず、つらい」といったことは、一緒に整理できます。
相手を思いやれば、必ず同じ希望になるとは限りません。どちらか一人が我慢を続けることを、解決にしなくてもよいと思います。
「前と同じ」を目指す前に、今のご自身が何をつらく感じ、どんな時間を大切にしたいのか。
答えがまとまっていなくても、話せるところから。KOBE性活プランナー事務所では、これからの過ごし方を、ご自身のペースで考えるお手伝いをしていきたいと思っています。
話せるところから、ご自身のペースで。
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